特集「屋良部御嶽と廖見福」
緑、青、夕暮れの赤。屋良部半島を訪れると、息を飲むような光景に遭遇することがある。
大崎には、この風景にアクセントを与えるかのように一基の記念碑が建っている。表には「屋良部村御嶽」、裏面には「屋良部崎開拓記念」とそれぞれ刻銘され、「1963年3月」という建立時期とともに二人の台湾人の名前も読み取れる。辺りには拝所や御嶽を思わせる建物は見えない。屋良部村御嶽とはいったいなんなのか。御嶽の「しるし」を残した人が、移民である台湾人というのだから、何か事情がありそうだ。
(文・写真 松田 良孝)
※屋良部村御嶽の碑は大崎牧場の中にあり、原則として立ち入ることはできません。
お詫びと訂正:2023年12月号の表紙タイトルに付きまして誤りがございました。「御願」の表記は正しくは「御嶽」です。ここに深くお詫び申し上げ、訂正いたします。
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